ハイフン(hypen: -)?エンダッシュ(en-dash: –)?論文を読んでいるときに出てくる、いわゆる横棒に関してのお話です。
読むときには特に気にしなくても意味が読み取れますが、いざ自分で書き物をしよう!とする際には、注意しなければならないので厄介です。 基本的には、エンダッシュのコアイメージさえおさえてしまえば難しいものではありません。これを機会にお勉強してみてはいかがでしょうか。
Macでの打ち込み方はそれぞれ、ハイフン[-(ほ)]はそのまま 、エンダッシュは[option+-(ほ)] で打ち込めます。
エンダッシュ(エヌダッシュ): 前後の単語が等価である場合に用いてその二つの単語間や関係を表す。
1) 結合: C–H, C–C, C–O, 炭素–水素、炭素–炭素 など
2) 人名反応: 鈴木–宮浦カップリング、Diels–Alder反応 など
3) 期間、幅を表す場合: entries 1–4、 1992–1993年、JACS 2012, 134, 169–172 など
4) 二つのものの関係、ラジカル-ラジカルカップリング、D–π–Aなど それ以外は基本ダッシュ。
一方ハイフンは、前に来る単語が一段下さがり、ハイフン後にくる単語を修飾するイメージです。単語を繋げて複合号を作るときに使用されます。ちなみにen-dashの横棒はハイフン表記ですね。これは横棒の長さがちょうどアルファベットのnの幅と同じ長さをもつものを表します。ちなみにちなみに、em-dash(―)もあります。これはen-dashよりも長く、アルファベットのmと同じ長さの横棒となっています([option+shift+-(ほ)] )。上の4つの場合はハイフンを使ってしまうと、後ろの単語のうち、前の単語の説明に該当するものっぽくなっておかしいです。(二つの単語が等価でなくなってしまう!)
1) 結合: C-H 水素原子のうち炭素元素のもの?????
2) 人名反応: 鈴木-宮浦カップリング 宮浦先生の中の鈴木先生にあたる方のカップリング????
3) 期間、幅を表す場合: entries 1-4 エントリー4の内の1???、1993年のうち1992年の年????
4) 二つのものの関係 ラジカル-ラジカルカップリング ラジカルカップリングのうちラジカルであるもの????
加えて、範囲を表す際に「~(波線)」は使わないようにしましょう。これは日本語独自のものなので、英語としては使えません。
また多くの研究室では、エンダッシュでマイナスを代用しています。厳密には異なる記号なのですが、打ち込みやすいのでエンダッシュで代用されています。ただ、マイナスのつもりでハイフンを使うと明らかに短いのでやめましょう。
きちんとマイナスはマイナスで書きたい場合は、「Unicode (ユニコード、世界中の文字を1つの文字コード体系で扱うための文字コードセット規格」を使い打ち込みましょう。
ハイフン(-): U+002D
エンダッシュ(–): U+2013
エムダッシュ(—): U+2014
マイナス(−): U+2212
Macの場合、画面右上の[A]もしくは[あ]を押して、「絵文字と記号を表示」から選択するのもありです。たかが横棒、されど横棒。長さの異なる横棒を使いこなして、快適な執筆ライフを!
加藤健太
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面白い記事ですね。続編も楽しみにしています(ドット(BH3・THF)とか)。
読んでいただきありがとうございます。
ドット!いいところに目をつけますね。勉強不足なので、今度調べてまとめることができたら、続編考えますね。
お約束はできませんが、、、汗