こんにちは。もうすぐ修士1年の堀田陸です。
最近は花粉症に苦しみながらも卒論発表が終わり、一安心しました。人に伝わりやすいプレゼンテーションができるようになりたいと思いました。
(花粉症対策のため毎年服用している化合物↓)
本題
山口研究室では可視光フォトレドックス触媒を用いた反応開発を行っています。本触媒系は反応系に青色光を照射することで熱反応では困難な反応が進行するとして、注目されています。
さて、この青色光ですが、主にLEDを光源とし、さまざまなタイプのものが販売されています(ケムステ記事)。このうち、山口研で使用しているLEDはKessil社のPR160またはPR160Lシリーズです。当研究室ではこれまで波長が456 nm、427 nm、390 nmのKessil Lampを使用していました。
2022年冬、より短い波長かつ強度の強い370 nmのKessil lamp (PR160L-370 nm Gen 2)が発売され、山口研にも2つ導入することになりました!(370 nmの光が可視光なのかは微妙なところではありますが、、、)
下のスペクトルを見ると「370 nm Gen 2」は点線で示した従来の「370 nm」と比較して放射束が大きいのがわかります(3倍の強度らしいです)。
また、Fan KitのついたRigも追加で購入し、組み立てました。照射角度や距離を細かく調節可能であり、セッティングにはやや苦労しましたが、その中で参考になりそうなことを紹介します。
まず、光源と反応系の距離は光反応装置において非常に重要です。
Fan Kitの内容物である鉄のロッドには1 cmごとにメモリが掘られており、写真1に示すようにふたつのマウントの内側同士の距離が18 cmとなるようにセッティングすると…
写真2のようにバイアルと光源の距離を約2 cmにセッティングすることができます(スターラーはIKA topolinoを使用しています)。
バイアルと光源の距離を2 cmにすることができれば、およそ300,000 mW/cm2の強度の光が照射されます。光源1つにつき幅1 cmのバイアル(または試験管)2つ程度がちょうど良さそうです。
また、ランプを固定する際に写真3中で緑の丸で囲ったネジを強く回すと容易に変形し、調節しにくくなるので注意してください。
以上、新しいKessil lampについてでした。今後も実験頑張ります!
堀田陸
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