空気や水に不安定な試薬を使う際に必須となるグローブボックス
我々の研究室にも昨年から導入されて大活躍中です。
一色も毎日使用するほど大切なグローブボックスに先日大事件が起こってしまいました。
再結晶のために化合物のTHF溶液をシリンジとメンブレンフィルターで濾過していたところ
目詰まりしたのか変な力がかかったのか、シリンジが外れTHFが飛び散る大惨事に
慌ててタオルで拭ったものの時既に遅し
アクリル板がドロドロになってしまいました。
アクリル板を買い換えるわけにもいかず途方に暮れていたところ
伊丹研でも過去にドロドロにしたことがあり頑張って直したという話を聞きました。(伊藤英人先生のFacebookの2015年9月5日の投稿に詳細があります。)
伊丹研はグロボの外側、今回は内側。使用できる道具に制限はあるものの一縷の望みにかけ研磨剤を探すことに
そこで見つけたのが超精密研磨フィルムです。アマゾンで一枚400円程度です
水を使用せず通常のヤスリよりもメッシュが細かいすぐれものです。
今回は2000番(9ミクロン)、4000番(3ミクロン)、8000番(1ミクロン)、15000番(0.3ミクロン)を使用しました。
傷の程度にもよるかもしれませんがもう一段階荒いのがあっても良いかもしれません。
使い方は四分割したフィルムをグロボに入れてひたすら擦るだけです。定期的にヘキサンを染み込ませたワイプタオルでカスを拭いました。
結果は下の写真を見てください。
新品と比べるとヤスリ傷は見えますが使用する分にはなんの問題もありません。
コンパウンドやコーティング剤なしでここまできれいになるのは驚きです。
みなさんもTHFをぶちまけてグロボのアクリル板を溶かした際には参考にしてください
実験メガネ
斑点
クモリ
一色遼大
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