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大学まわりの“辛い”ラーメン

うちの研究室は、潤さんをはじめ、僕、一色と辛いものになにかと挑戦しがちな人がいます。らーめんもその例外ではなく、辛いラーメンを出してくれるお店はいくつかあります。今回はまとめブログ的な感じでそんなお店をピックアップして紹介します。

蒙古タンメン中本 高田馬場店

東京周辺では蒙古タンメン中本が辛いラーメンの代表としてその地位を確固たるものにしています。評判通り北極(トップ写真)は本当に辛い。そこまで辛いのいやだ、となれば1つ辛さを落とした味噌卵麺がおすすめ。それでもまだ十分辛いのですが、おいしさを楽しむことができる辛さ。正直それ以下は僕はあまりおすすめしません。ちなみに、中本の麻婆豆腐が味噌卵麺に匹敵するくらい辛いです。学生ならば学生セットで食べられますよ。

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高木や

山口研では浅子の挑戦でお世話になったお店。辛〜めんがここでは一番辛いらーめん代表。しかし、一口もらった側から言わせてもらえば、いうほど辛くない。むしろここのつけ麺辛子みそのほうが辛い。辛さを度外視すれば、味としてはこちらの辛〜めんは比較的おいしいです。少し作るのに時間がかかるようですが、辛いものが好きな人は食べる価値アリでしょう。

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麺爺

僕は残念ながら食べていませんが、一色が激辛無料券をゲットしたので挑戦しました。店長の粋なはからいもあり、いきなり8辛。本来は5辛までしか挑戦できず、そこからステップアップらしいです。この8辛、一口もらいましたが結構痛い辛さでした。北極は軽く超えてます。このあたりから辛いものに目覚め始めていた一色は、見事完食。その横で例の彼の神盛チャレンジ(二回目)が行われていたことはご愛嬌。

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味噌蔵

本ブログでは初めましてなお店です。新大久保にある比較的新しいらーめん屋です。「みそくら」と読みます。普通の味噌ラーメンもありますが、また改めてレビューします。今回はここの辛い味噌ラーメン、オロチョン。辛さが5段階あり、食べたのはもちろん最上級の「danger」。真ん中の「激辛」も食べています(改めて見ると全然色が違う)。激辛でも程よい辛さを提供してくれますが、「danger」はほんとに辛かった。さすがは大久保エリア。食べた後の身体的には中本の北極を軽く凌駕しています。ドロドロのスープに腰のある平打中太麺がよく絡みとっても美味。味も中本よりもだいぶおいしい。そして、食後のダメージもだいぶおおきい。色んな意味でいい経験ができたお店です。

味は間違いなくおいしいので、今後食べログの評価が上がってくるのではないでしょうか。

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調べちゃいましたコーナー: 唐辛子とカプサイシン

化学系研究室が紹介する辛いラーメン記事なら、と思って調べちゃいました。らーめん関係なくなりますけど。(参考:  The Biochemistry of Peppers)

カプサイシンと赤色

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なぜ辛いのか。皆さんご存知の、有名なカプサイシン(Capsaicin)が辛み成分です。カプサイシン自体は白色固体の化合物です。つまり、赤ければ辛いわけではないんです。この赤みはただ単に唐辛子に含まれるcapsorubinというカロテノイドが主な正体です。これは辛くありません。

唐辛子のどの部分にこのカプサイシンが一番含まれているか知っていますか?どうやら、赤いところでもなく、種でもなく、台座と呼ばれるところがカプサイシンの宝庫のようです。これはたまりませんね。もちろん成長過程でカプサイシンは台座から唐辛子全体に拡散するようなので、決してその他の部分が全く辛くないわけではないのでご注意を。当然、食べ過ぎは身体に良くないので気をつけましょう。

カプサイシンができるまで

少し化学に詳しい方は気づいているかと思いますが、このカプサイシンの左側の構造、何かに似ていませんか。辛さとは全く結びつかないあの分子。

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そう、バニリンです。すごく甘いにおいがする分子でバニラビーンズに含まれている子です。唐辛子がカプサイシンをどうやって合成しているかを調べてみると、実はこのバニリンから作られていることがわかりました。これ、すごくないですか?唐辛子が甘い香りのものから真逆の辛いカプサイシンを作っちゃった!みたいな。生物の生き残り競争の賜物でしょうか、奥深いです。(ちなみに最後の縮合をするCapsaicin Synthaseの構造は未知らしい。)

パクッ。辛い!こんなときどうする?

辛い!と思って水を飲んだら胃に流れて辛くなりますよ、と思っている方、それは間違いです。カプサイシンは水に溶けないので、しばらく口に残ってます。水が喉元過ぎたらまた口の中に辛さが復活するのはカプサイシンが全く流されていない証拠です。

それでは辛いときはどうするか。乳製品がいいとか言われています。気は進みませんが、お酢に含まれる酢酸も多少は洗い流せられるのではないか、という点で有効かもしれません。

ちなみにカプサイシンを受容するタンパク質はTRPV1らしいのですが、この受容体は43 °C以上の温度によって活性化されます。そして、このTRPV1は熱いものを食べたときに感じる痛覚にも関連しているようです。温かいものと辛いものの組み合わせは最強ってことになりますね。

まだまだ奥が深そうな唐辛子系の話ですが、このへんで。

身近なところにも化学ネタは隠れているものです。

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趣味はラーメン、漫画、マラソン、自転車、野球、バレーボール。ものづくりの街、豊田市出身。車ではなく分子レベルでのものづくりを極め、非常識だが理想的な方法論で未踏分子を世に出すことを目指す。60歳になっても子供のように、化学でできるあんな未来こんな未来を語り、学生とともに実現に向けて一歩を踏み出せる研究者でいたいと考えている。

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