みなさん、こんにちは。M2の会田です。
学振も終わり、ようやく実験に集中できて、非常に気持ちの良い夏を迎えました。今回は、私の研究テーマである光反応に最も重要な青色LEDについて、考えていきます。
以前は有機化学の世界で光を使って何かを反応させる場合、紫外光を使うものが主流でした(かなり昔の話にも思えますが、、、笑)。一方、ノーベル賞を受賞した青色LEDの開発以降、青色LEDを使った反応が精力的に研究されるようになりました。もちろん紫外光照射下と比べると青色LED照射下は穏和な条件であると言えますが、相対的ではなく、絶対的に穏和なのでしょうか。。穏和なら人体に全くの無害であるはず!ということで、繋げ方がちょっと無理やりかもしれませんが、青色LEDの人体への影響について調べてみました!
まずは良い効果について
美肌効果[1]
青色LEDはニキビに良いらしいです。具体的には、ニキビの発生の原因であるアクネ菌の殺菌作用があります。アクネ菌が代謝の過程で産生するポルフィリンに青色LEDを照射すると酸素と反応して活性酸素を生じます。この活性酸素がアクネ菌の殺菌を担います。また、青色LEDには、皮脂の分泌抑制や毛穴引き締め効果も期待されます。
だから研究室に入ってからニキビができにくいのか!と納得の効果です笑(効果には個人差があります)
歯のホワイトニング[2]
専用のホワイトニングジェルに含まれる酸化チタンが青色LEDの光を受けると、歯の表面の細菌を分解、除去してくれます。
このジェルがあれば、真っ白の歯でニコニコ笑顔の爽やか系研究者になれるのに、、、欲しい。。。
次は悪い効果について
網膜や視細胞の損傷[3,4]
岐阜薬科大学の実験から、白色と青色のLEDが細胞障害を引き起こす危険性について触れています。また、ぶどう膜悪性黒色腫の成長を促進するというデータもあるようです。
これは、びっくり、意外にもちゃんと論文として報告されている悪影響が出てきました。眩しいから網膜に悪影響とかそういう系だと思ったのに、、、
以上、短いですが、青色LEDの人体への影響でした。結論から言うと、やっぱり青色LEDも穏和とは言えなそうですね。。。(まあ、ブルーライトカットメガネとかあるし、当たり前か。。笑)
ちょっと怖い内容もありましたが、美容にも使える青色LED。みなさんも光反応始めませんか。
ちなみに、青色の光は朝だと錯覚させて体内時計を狂わせるらしいので、反応を仕込むのは朝をお勧めします!笑
ということで、今回はここまで!最後までお付き合いいただきありがとうございました〜
[1]美容皮膚科 タカミクリニック、「LED治療」、https://takamiclinic.or.jp/service/led/ [2]Whitestar、セルフホワイトニングってなに?、https://white-star.tokyo/column01 [3]Kuse, Y.; Ogawa, K.; Tsuruma, K.; Shimazawa, M.; Hara, H. Damage of Photoreceptor-Derived Cells in culture Induced by Light Emitting Diode-Derived Blue Light. Scientific Reports 2014, 4, 5223. DOI: 10.1038/srep05223 [4]Logan, P.; Bernabeu, M.; Ferreira, A.; Burnier, M. N. Evidence for the Role of Blue Light in the Development of Uveal Melanoma. J. Ophthalmol. 2015, 386986. DOI: 10.1155/2015/386986
会田和広
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