脱カルボニル型反応

ジベンゾフラン合成:C-H活性化特集号

Dibenzofuran Synthesis: Decarbonylative Intramolecular C‐H Arylation of Aromatic Esters
Okita, T.; Komatsuda, M.; Saito, A. N,; Hisada, T.; Takahara. T. T.; Nakayama, K. P.; Isshiki, R.; Takise, R.; Muto, K.; Yamaguchi, J.
Asian, J. Org. Chem2018, 7, 1358.
DOI 10.1002/ajoc.201800207
Highlights Invitation to Contribute to a Special Issue: C–H Activation

脱カルボニル型C-Hアリール化反応によりジベンゾフランを合成する手法を開発した。芳香族求核置換反応で簡単に作れるエステルをもったジアリールエーテルをパラジウム触媒(Pd/dcype)触媒存在下反応させると分子内脱カルボニル型C-Hアリール化反応により対応するジベンゾフランが得られる。dcypeのような電子豊富で嵩高い二座配位子を用いることが鍵であり、さもなくば反応が進行しない。この反応は分子内ではあるものの、単純な芳香環とエステルが脱カルボニル型C-Hカップリング反応を起こすはじめての例である。

時間がない!人がいない!

招待論文と自分の研究で皆手が回らない状態のなか、さらに追加された招待論文。しかもC-H官能基化反応で。そもそも早稲田ではC-H官能基化反応はツールとしてしか使うつもりはなかったので、困った。そんな時名大にいた瀧瀬博士が異なる反応を探索していたときにできたC-Hアリール化生成物を思い出しました。これでいくしかないと、屈強なM2大北・小松田・一色にざっくり反応を検討してもらい、もりもり研究する齊藤・高原・中山・久田を導入してみんなで行ったこしらえた論文です。本当は全員でちょっとずつやって全員論文にしようと思いましたが、マネージングが難しく断念しました。小松田・齊藤・高原・中山ははじめての論文、大北は3つめ(総説いれると4つめ)、一色は6つめ(総説いれると7つめ)になります。何人かの人にミドルネームが入っているところに注目です!おめでとう!もうしばらく招待論文はコリゴリです。

山口潤一郎

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