こんにちは!もうM2になった瀧本です。
突然ですが、先日風邪になりました。ただの喉風邪だったのですが、咳が止まらず声が枯れて意外と大変でした。M1になってからは半年に一回、このような普通の風邪を引く程度に留まりましたが、B4の頃は病気になりまくっていました笑笑。過去のブログでもいくつか取り上げましたが、一年間に経験したものを羅列すると次のようになります。
・扁桃炎→8月末に扁桃腺の摘出手術
・胃腸炎×2
・尿路結石
・コロナ
自分で書いていても信じられないです。よく死ななかったなと自分でも思いますが、それこそ昔は病気による致死率は高かったって耳にすることがありますよね。そこで、今回は瀧本が現代に生まれた有り難みを噛み締めるために、かつて存在していた致死率の高い病気について簡単に調べてみることにしました。題材は天然痘にしました。理由としては、天然痘は既に撲滅が宣言されており、調べてみるとストーリー性があったためです。
天然痘とは?
天然痘とは、天然痘ウイルス(Poxvirus variolae)によって引き起こされる感染症で、紀元前から存在していたとされています。飛沫や接触によって感染し、発症すると最初は発熱や頭痛などの症状が出た後に、数日経つと丘疹という皮膚の隆起が現れます。丘疹はやがて膿疱となって体を覆い、この膿疱が何よりもの天然痘の特徴的な症状となります。致死率は3割程度であり大部分の患者は回復しますが、膿疱のかさぶたが3〜4週間して剥がれ落ちても、身体中にその痕が残ってしまいます。致死率が高いのはもちろんですが、完治しても痕が残るのは嫌ですね…。
撲滅まで
天然痘の撲滅の鍵となったのは、現代でいうワクチンの原型の開発でした。イギリスの医者のエドワード・ジェンナーは、「牛痘にかかったことのある人は天然痘に感染しない」という当時の経験則に着目しました。牛痘でも天然痘と同じような膿疱ができるため、そこから取り出した液体を少年に摂取した後、続いて天然痘を摂取したところ、少年は天然痘には感染しないことがわかりました。ジェンナーはその後も研究を続け、後に天然痘ワクチンが完成しました。ワクチンという言葉はラテン語で牛を意味する“vacca” から来ています。
その後、1958 年にWHO総会で世界天然痘根絶計画が可決されました。当時世界33 カ国に天然痘は常在し、発生数は約2,000 万人、死亡数は400万人と推計されていました。まずワクチンの品質管理、接種量の確保、資金調達などが行われ、常在国での100%接種が当初の戦略として取られました。しかし、接種率のみを上げても発生数は思うように減少しなかったため、「患者を見つけ出し、患者周辺に種痘を行う」という、候補地をしらみ潰しにするように作戦が変更されました。その効果は著しく、1977年ソマリアにおける患者発生を最後に地球上から天然痘は消え去り、その後2年間の監視期間を経て、1980 年5月WHO は天然痘の世界根絶を宣言しました。その後も現在までに患者の発生はなく、天然痘ウイルスはアメリカとロシアの施設で厳重に保管されています。
以上、本当に簡単にですが過去に猛威を奮った天然痘と、それに対する人類の奮闘を調べてみました。完全に歴史になっていると思っていましたが、撲滅宣言は1980年と50年前なんですね。研究所にウイルスがまだ保管されているというのも意外でした。
人類は現在コロナと奮闘中ですが、本当にコロナの致死率が脅威的じゃなくてよかったと思わされました。コロナも早く撲滅されることを願うばかりです。
今回はここまでです。それでは!
参考文献
[1]NIID 国立感染症研究所、”天然痘(痘そう)とは”、https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/445-smallpox-intro.html [2]横浜市、”痘瘡(天然痘)について”、https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kenko-iryo/eiken/kansen-center/shikkan/ta/smallpox1.html [3]世界史の窓、”ジェンナー/種痘法”、https://www.y-history.net/appendix/wh1003-008.html瀧本春樹
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