脱カルボニル型反応

パラジウムで脱エステル型カップリング

“Palladium-Catalyzed Decarbonylative Cross-Coupling of Azinecarboxylates with Arylboronic Acids”

Muto, K.; Hatakeyama, T.; Itami, K*; Yamaguchi, J.* Org. Lett. 2016, DOI: 10.1021/acs.orglett.6b02556

パラジウム触媒を用いた初めてのフェニル 2-アジンカルボキシレートとアリールボロン酸との脱カルボニル型カップリング反応を開発した。この反応の開発の鍵は、Pd/dcypeを触媒として用いることにある。昨年Ni触媒を用いたエステル鈴木-宮浦クロスカップリング(エステルとアリールボロン酸との脱カルボニル型クロスカップリング反応)を報告しているが、2-アジンカルボキシレートは反応が進行しなかった。

今回Pd/dcype触媒を用いてその弱点を補うことができた。様々な2-アジンカルボキシレートが反応し対応する2-アリールアジンを与える。Ni触媒反応との併用によって、2,4-ジアリールピリジンの化学選択的な脱カルボニル型カップリング反応が連続的に行えることも特徴である。

 

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