先日、びっくりする訪問者が(特に伊丹研究室関係者はびっくりすることだろう)。
谷くんは、名古屋の伊丹研究室のはじめての4年生で、修士課程を修了した学生だ。よくできる学生であり、彼の主研究は2014年になんと400ページの実験項がある論文となり、出版された。本論文の引用数は既に80件を超えており、僕のなかで2014年では最多引用数の論文だ。実験項の枚数は世界一じゃないかと思っている。
Tani, S.; Uehara, T. N.; Yamaguchi, J.; Itami, K. Chem. Sci. 2014, 5, 123–135. DOI: 10.1039/C3SC52199K
さて、とはいえど大変自由奔放な学生で、就職活動も大手化学メーカー1件しかエントリーしなかった。
「駄目だったらどうするの?」ときいたら、「研究面白いんで博士に進学して、その後に漁師になります」と。ただ、なんとその会社に受かってしまったので、とりあえず?いきますということで修士で卒業した。
しかし、3年後半後に思った通り会社をやめ、この近辺でしばらく個人事業で仕事をしていたらしいが(その事業名が彼の大好きな化合物っぽい名前だったから面白い)、ほぼ行方不明状態。久々に連絡が来たと思ったら、地元に帰り、約束通り?漁師になるとのこと。人生一回しかないのでユニークでよろしいが、ちょっとユニークすぎる(苦笑)。と、その地元に帰る前に研究室に訪問してくれたというわけ。お酒と、お菓子のお土産もいただいた。
なにか普通の漁師でなく面白いことやろうとしてるらしいので、応援したい。訪問ありがとう!
山口 潤一郎
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