Blog

アジア化学連合若手化学者賞授賞式と講演@メルボルン

上の美しい写真は、オーストラリア・メルボルン市街からトラムで20分ほどいったセント・キルダ・ピアから。

6月22日から26日まで、メルボルンで開催された 17th ACC (Asian Chemical Congress)に参加しました。目的は、4月に受賞が決まったFACS Distinguished Young Chemist Award(アジア化学連合若手化学者賞)の授賞式と受賞講演のためです。

出発は成田から。乗り換えは前回の米国で懲り懲りだったので、乗換なしのカンタス航空。約10時間で成田ーメルボルンを結んでいます。10時間でも死ぬほど長かったのですが、時差が1時間しかないので、夜に出発し、早朝に到着。スカイバスという空港とサザンクロス駅を結ぶバスに揺られること20分ほどで駅につきました。

サザンクロス駅

ホテルは駅からすぐ近くに取ってもらったのですが、早朝すぎてチェックインできず暫し待つ。駅の周りをフラフラし、ホテルに戻りロビーで仕事をしていたところ、入れてくれたので、そこからはホテルの部屋でひたすら仕事をしていました。夕食は駅のとなりにあるアウトレットのフードコートでクソ不味いブリトーボールを食べ、早めの就寝。完全にウェルカムレセプションがあるのを失念していました。

見た目もまずそうでまずい

 

翌朝は早めに起床し、散歩。気候は思ったよりも寒くなく、シャツに上着があればなんとか大丈夫な感じ。東京の暑さからエスケープできたことが単純にうれしい。朝食を食べて、一路会場である、コンベンションセンターへ。たくさんのシンポジウムが集まっているだけあって会場はとっても広い。

ところで、今回の参加はとっても問題があり、HPに写真はあるものの、なんとプログラムがない!会場にいってもない!自分はもちろん個別に連絡があり知っていましたが、誰もどこでやるのかいつやるのか知らないのです。途中であった人たちに「いつ、どこでやるの?」と何度も聞かれ悪雲が立ち込める。

HPはKeynote Speakersにのってる。でもプログラムがない。

どちらにしても講演は翌日であったので、同時に開催していたTetrahedron Asian synposiumに参加。ここはとっても盛況でした。

テトラヘドロンアジアシンポジウム

程よいところで切り上げて、ホテルに戻ってお仕事。講演が終わるまでは仕事をしようと思っていたので、夜まで仕事をしていました。おなかが減ったのと折角オーストラリアに来たので、オージービーフを食べようと一人外出。こんなに一人でいるのは久々かもしれない。レアステーキハウスという比較的人気なステーキ屋さんが歩いて3分ぐらいのところにあったので、ふらっと入る。ビールとカキとステーキ。カキがめちゃくちゃ小さい。2つ併せて1つのカキフライぐらい。ビールとステーキは美味しかった。

戻って仕事して、寝る。ほんとメルボルンにいる意味はなかったです。

というわけで、講演当日。講演会場へ行くと、250人ぐらい入れる会場。すでに、別のなんたら賞をもらったひとの授賞式が行われていました。そこで、驚愕。なんとアジア化学連合の人と思われるバングラディシュ系の人たち?20名ほどしかいない。そして、講演中も電話がなったり、話したり、自由に写真を撮ったり。

いやー嫌な予感が的中しました。結局自分の講演のときも知り合いの日本人の方を加えて20名ちょっと。授賞式もグダグダで、50分の講演時間のうち15分以上時間を使われ、結局自分で話す時間を短縮しました。英語もままならないアジア化学連合。大丈夫か?

有機化学では8年に1度しかもらえない賞で、折角推薦いただき受賞に至ったのにとーーっても残念でした。講演後も他の賞の受賞者の講演が続く。バングラディッシュの青空トイレに自分で作ったポリマーの板を立ててみえないようにしたとかなんとか。もう意味がわからない。とりあえずもらえるものだけもらい、足早に会場をたちました。

そとで静岡大学の鳴海さんと、東北大学の近藤くんとあったので、愚痴をこぼしながら、少し時間を潰す。ほぼその日の講演日程が終わりそうだったため、少し観光に行こうという話になりました。そこで、近藤くんと寺田研の学生の青木くん、阪大村田研の学生の林君と、トップの写真にあるセント・キルダ・ピアに。市街地から近いが、夕方に野生のペンギンがみられる穴場らしいということで向かいました。しかし、なんとピンポイントで工事中で入れず、ペンギンはみれずじまい。ただ、夕暮れの埠頭は景色が抜群で、ようやくオーストラリアぽい?景色を体感しました。

夜は、バンケットも招待されていましたが無視して、鳴海さん、近藤くん、神戸薬科大の上田さん、京都府立医大の鈴木さん・伊藤さんと一緒に学生たち12人でダウンタウンへ夕食兼飲み会へ。写真はもらってないのでとりあえず自分でとった1枚のみ。2日間の鬱憤を晴らし、飲みました。大変楽しい飲み会でした。

追記:写真もらいました。ありがとうございます!

というわけで、次の日の早朝の飛行機で、日本にまた10時間かけて戻ってきました。メルボルンだけでなくオーストラリアは旅行も含めていったことがなく初めてだったのでよかったです。授賞式と受賞講演も二度と体験できない不思議な感じだったので、まあよしと。ポジティブシンキング。以上、”貴重な”アジア化学連合若手化学者賞レポートでした。

最後に、日本化学会の有機化学ディビジョンの皆様、本賞のご推薦をいただきましてこの場を借りて心より御礼申し上げます。日本で開催の際にはぜひ盛大なものにしていただけると幸いです。

The following two tabs change content below.

山口 潤一郎

教授早稲田大学
趣味はラーメン、マラソン、ダイビング、ウェブサイト運営など。化学の「面白さ」と「可能性」を伝えるために、今後の「可能性」のある学生達に,難解な話でも最後には笑って、「化学って面白いよね!」といえる研究者を目指している。.化学ポータルサイトChem-Station代表兼任。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP