脱カルボニル型反応

芳香族エステル同士のビアリールカップリング

Decarbonylative Reductive Coupling of Aromatic Esters by Nickel and Palladium Catalyst
Peng, Y.; Isshiki, R.; Muto, K.; Yamaguchi, J.
Chem. Lett. 2022, Advance Publication
DOI: 10.1246/cl.220214

ニッケルやパラジウム触媒と亜鉛還元剤存在下、芳香族エステルの還元的脱カルボニル型ホモカップリングが進行しビアリール化合物が得られることを見いだした。我々独自の配位子dcyptをもつニッケルやパラジウムを触媒に用いると効率的に反応が進行し、高収率でビアリール体が得られる。安息香酸誘導体からヘテロ芳香族エステルまで幅広く反応に用いることができた。一例のみではあるが、異なる芳香族エステル同士の還元的クロスカップリングもできた。

ホウくんの第一目!香族エステル変換反応の開発中、一色が見つけた「ホウそうか!」という副反応をホウ君がまとめてくれました。ホウくんはじめは大丈夫かな?と心配していましたが、愚直に黙々と研究を進め、成果を重ねました。最高の結果ではないけれど、きれいに仕上がったと思います。最近貢献していなかった文誌(国際誌)のChemistry Lettersに投稿。数日のうちにすぐさまアプセプトされました。どんな結果でも学生にまとめる力を持ってほしいので、となって消えないように、できる限り論文にしてあげる向で進めています。最終的により面白い結果を得たので、引き続き頑張ってくれるのではないかと思います。

おめでとう!

山口潤一郎

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