こんにちは。D1加藤です。
先日、7月15日に野依フォーラム若手育成塾に参加しました。2年前に大北さんが参加された際の様子がこちらです。
大北さんのブログでも紹介されていますが、野依フォーラム若手育成塾とは、
趣旨:国際企業に通用するリーダー型研究者の卵を養成する
・日本の製薬・化学工業界にとって、“真のリーダーを早期から養成する”ことが、今後も日本企業が国際競争力を持ち続けるために不可欠であるとの認識の下に、「野依フォーラム若手育成塾」を開設したい。
・優秀で志の高い若手研究者を全国から選抜し、相互に多様な刺激を与え合い、有機化学分野の知識・技術を基盤とした専門性に更に磨きをかける。
・広い視野のもとで、画期的なビジョンを創造する力と専門領域を超えダイナミックに研究を展開する力を兼ね備え、日本の製薬・化学工業界全体をリードし、国際社会にも通用するビジブルな人材を育成する。
野依フォーラムHPより引用
と、日本の企業に就職希望の博士学生を募って研究発表やディスカッションを通して勉強会・交流しようというものです。
4月末ごろに申請書を提出し、5月の中旬ごろ選考を通過したとの連絡を受けました。この申請書がなかなか重く、応募理由に始まり、将来企業に入ってどのような研究をしたいか、企業の研究開発はどうあるべきかなど、今まで深く考えたことのなかった観点で作文をしなければならなかったのでかなり大変でした。定員は15名程度ですが、今年は10人の博士課程の学生が選出されました。
例年、若手育成塾は名古屋大学の野依記念物質科学研究館というところで二日間かけて開催されますが、憎きコロナのせいでオンライン開催となり、1日に全スケジュールを詰め込むというなかなかハードなものでした。
当日はまず野依先生の挨拶と記念撮影から始まり、その後一人発表15分質疑応答5分の英語での研究発表がありました。英語での口頭発表は初めての経験でかなり緊張しましたが、なんとか質問にも対応できたので良かったです。前日に山口研卒業生のCassにzoomで英語発表練習に付き合ってもらってたのが良かったのかもしれません、Cassありがとう!他の学生の発表は研究内容も英語も非常にレベルが高く、刺激を受けたとともに負けられないなと思いました。
英語発表はお昼休憩を挟みながら15時ごろまで続き、その後グループディスカッションの発表を行いました。これは事前に10人の参加学生が3つのグループに振り分けられ、「リーダー型研究者として求められるものは何か」という議題について、発表当日までにグループごとにディスカッションしスライドにまとめたものを発表するというものでした。企業でご活躍されている方のアドバイスやコメントを頂きながらディスカッションしました。普段研究していてあまり深くは考えないようなことを、同年代の学生と議論することは様々な視点から企業での研究というものを見つめ直すことができ、非常に貴重な経験となりました。
その後、企業でご活躍される方お二人のご講演がありました。企業での研究におけるリーダーとは何かについて、具体的な例やバックグラウンドを交えながら話してくださりました。今後企業での研究者を目指す自身にとってどれも非常に勉強になる内容ばかりでした。
その後は先生方、企業の方も含めた懇親会が開かれました。懇親会では、事前に飲み物と日本料理が一箱に詰まったフードボックス『神田明神下みやび 江戸の味プラン』が用意されていて、お酒と美味しい日本料理を楽しみながら歓談できました。企業の方がそれぞれのブレイクアウトルームにおられ、そこにグループごとに学生が参加して直接お話しするという形で、1時間ほど楽しく色々なありがたいお話を聞くことができました。
中締めの後も学生同士で各研究室の話や就活や留学の話などいろんな話をしました。このご時世で最近は学会にも行けずなかなか他大の学生と話すこともできなかった中で、高い志をもつ優秀な同年代の学生と交流できたのは非常に刺激になり、研究へのモチベーションも高まりました。なによりこの野依フォーラム若手育成塾という縁の元、学生同士、企業の方々や先生方と新たなコミュニティを築けたというのが非常に大きな財産になったと感じています。
私はD1で参加しましたが、就活を控えるD2の方や、就職先が決まっていよいよ企業での研究がスタートするというD3の方も多く参加されていました。どのタイミングであろうと自身の研究、および将来に向けたビジョンを見つめ直す非常にいい機会になると思うので企業研究者を目指す博士課程の学生はぜひ参加することをお勧めします。
最後に、本若手育成塾の開催にあたり、ご尽力いただいた組織委員の皆様に改めて厚く御礼申し上げます。
加藤弘基
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