光レドックス反応

ジルコノセンでチタノセンとは逆のC–O結合を開裂する

Catalytic reductive ring opening of epoxides enabled by zirconocene and photoredox catalysis
Aida, K.; Hirao, M.; Funabashi, A.; Sugimura, N.; Ota, E.; Yamaguchi, J.
Chem. 2022, in Press.
DOI: 10.1016/j.chempr.2022.04.010

ジルコノセン/可視光レドックス触媒を利用したエポキシドの開環反応を開発した。これまで、エポキシドの還元的開環反応では、チタノセンが広く利用されてきた。 今回、ジルコノセンを用いるとチタノセンを用いた場合とは逆のC–O結合が開裂し、置換数の多いアルコールを与えることを見出した。本触媒系はアセタール形成反応や分子内環化反応に適用でき、天然物を含む40種類以上のエポキシドを様々なアルコールへと変換できることを明らかにした。

会田初論文、僕は初の責任著者論文です。山口研究室初の光反応ということで、機器のセットアップ含め全て一から立ち上げました。当初は違う反応を追ってましたが、思わぬ発見から方向転換し、今回のような形でまとめました。リバイズ、リジェクトを重ね最初の投稿からはほぼ1年。大幅修正もありましたが平尾、船橋のアシストもあり、何とか外に出すことができました。長期戦でしたが、みんな粘り強く頑張ってくれたと思います。おめでとう!!

太田 英介

Chem-station スポットライトリサーチ早稲田大学プレスリリース

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