山口教授が、2019年度早稲田大学リサーチアワード(国際研究発信力)の受賞者の1人として選ばれました。おめでとうございます!来年1月27日(月)に表彰式が行われる予定です。
山口氏はビアリール合成法の開発を中心に成果を挙げている。同氏が進めてきたヘキサアリールベンゼンの合成やエステルを使ったクロスカップリングでは、ヘテロ環の性質を熟知しながら複雑な目的分子を効率的に構築している。特に、異なる芳香環をベンゼンに結合させたヘキサアリールベンゼンは,構造の面白さ、合成の巧みさを含めて独創性の高いホットトピックとなっている。同氏の挙げた研究成果は高インパクトの査読付国際誌に掲載され、被引用度も高く世界中の研究者の関心を惹いている。また,化学系ポータルサイトを立ち上げ、インターネットの普及を先導するようにウェブを通じた情報発信から教育まで強力なアウトプットを行なっている。同氏は新しい炭素—炭素結合反応、炭素—酸素結合反応の開発を組み合わせて、機能分子の自由自在なデザインと合成を実現している。また、理学的視点から新反応開発や新規化合物の合成を行うだけでなく、工学的視点からも応用が期待される分子の創製に力点を置き,社会的波及効果の大きい成果を挙げている。
リサーチアワードに関して
早稲田大学では、独創的研究の推進と国際的な情報発信力の強化を目的として、2014年に早稲田大学リサーチアワードを設け、大規模な研究を主導的に推進している研究者および国際発信力の高い研究業績をあげている若手研究者を表彰しています。
本アワードには、大型研究プロジェクト推進(Large Research Project)と国際研究発信力(High-Impact Publication)があり、それぞれ正賞(賞状)ならびに副賞(大型研究プロジェクト推進は賞金50万円、国際研究発信力は賞金30万円)が授与されます。