脱酸素型反応

ジカルボニル化合物とアルデヒドの脱酸素型変換反応

Deoxygenative Functionalizations of Aromatic Dicarbonyls and Aldehydes
Sakihara, M.; Shimoyama, S.; Kurosawa, M. B. Yamaguchi, J.
Bull. Chem. Soc. Jpn. 2024, 97, uoae078.
DOI 10.1093/bulcsj/uoae078

本研究では、芳香族ジカルボニル化合物をDBU、TMSOTf、ジフェニルホスフィンオキシド、およびさまざまな求核剤と反応させることで、脱酸素型官能基化生成物を合成する方法を開発しました。さらに、芳香族アルデヒドに対してホスファブルック転位およびベンジル置換条件を順次適用することで、脱酸素型官能基化生成物を効果的に得ることができることを示しました。高い求核性を持つ試薬を用いることで、TMSOTfなしで脱酸素化官能基化を進めることが可能であることも確認しました。

 卒業した黒澤さんが開発したホスファブルック転位を用いた脱酸素型変換反応。エステル、ジアリールケトンを対象としていましたが、今回はジカルボニルとアルデヒドです。崎原くんが中心になって研究を進めてくれました。向山先生の元ネタを、その原料から直接変換することに成功しました。他にプロジェクトを持っていたので、途中からお手伝いで入った下山くんがフィニッシュアップ。崎原・下山ともに2報目です。まだ2つネタが残っているので、下山くんの快進撃はまだまだ続きます。

山口潤一郎

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