みなさんお久しぶりです。M2の田島です。
今回はようやく論文を投稿することができたのでそのご報告です。
以下が論文概要となります。
Catalytic Reductive Homocoupling of Benzyl Chlorides Enabled by Zirconocene and Photoredox Catalysis
Ryota Tajima, Keisuke Tanaka, Kazuhiro Aida, Eisuke Ota*, Junichiro Yamaguchi*
Precision Chemistry 2024, ASAP
DOI: https://pubs.acs.org/doi/10.1021/prechem.4c00077.
5期生の田中啓介さんと共著で投稿することができました。
今回の論文では、容易に調製可能なベンジルクロリドをラジカル前駆体として、ビベンジル化合物の合成法を新たに確立しました。特に、苦労したのが機構解明実験です。本反応にはクロロラジカルの補足剤として、シランを添加しているのですが、この役割を解明するまでに様々な紆余曲折があり、数ヶ月の時間を要しました。機構解明実験ではこれまで山口研で使用したことのなかった 29Si NMRや無機気体測定用のガスクロマトグラフィーなどを利用でき、実験していてとても楽しかったです。
また、論文化までのプロセスや論文の執筆方法などを知ることができ、実験面以外でも貴重な経験をすることができました。オープンアクセスとなっていますので、ぜひご一読いただけますと幸いです。
これからの光班を支えられる存在になるためにも、今回の経験を糧に実験に励もうと思います。
最後になりますが、共同実験者である田中さん、厳しく時には優しく指導してくださった会田さん、X線などで論文投稿にご協力いただいたかとけんさん、そして日々ご指導いただいている英介さん、潤さんにこの場を借りて感謝申し上げます。
田島遼大
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