10月9–11日の3日間、山口県で開催された複素環化学討論会にスタッフのカトケンさんと二人で参加してきました。
山口研は毎年参加しているお馴染みの学会ですが、自分は、この学会への参加は初めてで、初めての対面での口頭発表、初めての山口県と、「初めて」づくしの学会でした。
加えて、出発前日のスライド&原稿変更で、大慌て。そんな状況下で出発当日を迎えました。
飛行機の混雑で、到着時間が遅れた関係で、バスの乗継ぎがうまくいかず、当初予定していた秋芳洞/秋吉台には行けませんでした。。山口観光はバスではなく車が正解でしたね。。
急遽プラン変更で、宿泊先の湯田温泉に直行し、散策しました。
到着早々、大きな狐がお出迎え。そのまま辺りを歩くと、狐型のポストがあり、公園にも狐の像が。。なぜそこまで狐を強調しているんだろう?、と疑問に思っていたら、狐の足あとで足湯しているときに、その答えを見つけました。どうやら、湯田温泉の発見の鍵が白狐なんだそう。傷を負った白狐が繰り返し池に入っていたのをみた和尚が池の水を触ると温かいことに気づいたことに由来しているそうです。
足湯で心も体もほぐれながら、カトケンさんに奢っていただいた地酒でしっかり整いました。足湯+地酒の破壊力やばすぎです。その後、中原中也記念館に行って理系にはさっぱり??な奥深い文学の一端に触れることができました。「ゆやーん。ゆよーん。ゆやゆよん」のフレーズが気に入りました。その後、名物の瓦そばやふぐ刺しもしっかり食べました。
初日は湯田温泉をしっかり満喫して、ゆっくり就寝…の予定だったのですが、結局は夜通しスライドの仕上げや原稿の暗記、質問対策に追われてしまいました。
翌日、学会が始まりました。各発表では15分という限られた時間のなかで、データが豊富で、負けてられないなと思いました。特に京大の奥村先生によるN-BAPに関する発表は、プレゼンテーリングが非常に上手で、内容も興味深く、多くの学びを得ることができました。
自分も二日目に発表をして、なんとか無事に終えることができました。興味を持って質問してくださった先生方にこの場を借りてお礼を申し上げます。
残念ながら受賞には至りませんでしたが、今回の経験を糧に、今後さらに努力していこうと強く感じました。
その日の夜は懇親会でした。会場はとても豪華で、瓦そばやふぐ刺しも再び食すことができました。また色々な日本酒を堪能することができ、特に雁木の純米大吟醸酒は最高に美味しかったです。自分は知り合いもいなくて上手く交流できるか不安だったのですが、吉田研の学生や鹿又研の学生とお互いの研究室の様子や雑談など楽しく話しました。カトケンさんと一緒に筑波大の斎藤先生(ボブさん)や須貝智也先生、阪大の南方先生、清川先生、大橋先生、九大の丹羽先生、東大の井上先生と、たくさんの先生方と乾杯し、お話できました。なかでも、丹羽先生の「海外にチャレンジしなさい」という言葉と井上先生の「考察に対して『本当にそうか?』と吟味し続ける」という研究道のお話は印象深く記憶に残っています。
実行委員長を務められた山口大学の上村先生は、来年で定年を迎えられるとのことで、会の中でそのお祝いも行われました。先生の経歴を紹介するタイミングで「絶対に人まねはされなかった。自分のやりたい研究をなさっていた。多趣味で語学なども積極的に勉強されていた」と紹介されていたことが印象的でした。会終了間際でなんとか上村先生と写真をとることができました。
蛇足ですが、「スペシャルゲストとして川口春奈さん、、をお呼びしたかったんですが、残念ながら叶わず、代わりに名前の似ている川本先生から・・・」のくだりは面白かったです。
その後、先生方の集まりに無理やりくっついて(図々しく大変失礼しました)二次会、三次会と参加したそうですが、すみません、そこらへんはほとんど記憶がなく、またいつのまにか湯田温泉から新山口駅に移動していたようで、最後はタクシーで強制送還されたそうです。
多くの先生方に本当に多大なご迷惑をおかけしたこと、改めて謝罪いたします。同時に、心配と介抱してくださった先生方の温かい心遣いに感謝いたします。
今回このような素晴らしい学会を開催してくださった実行委員長の上村先生をはじめ、実行委員の西形先生、そして発表直前に緊張している私に気さくに声をかけてくださった川本先生に、心より感謝申し上げます。来年(第54回)は、井上先生が実行委員長となり、東京大学で開催されます。
後日談になりますが、翌朝9時に目が覚めると、腕に謎の擦り傷ができており、服も体も汚れていました。とりあえず、「温泉に入ろう!」と思い、さっそく浸かることに。すると、ビックリ!普通なら傷口がしみて痛むはずが、まったく痛みを感じないのです。まるで癒やされるような感覚さえ感じました。もしかして…あの白狐の伝説、本当なのかもしれない、と心の中で信じてしまいました。
守屋瑛人
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