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溶媒のはなし2

こんにちは、新D2の星です。

以前 溶媒のはなし という題で様々な溶媒の沸点クイズをしましたが、今回は溶媒の融点に着目してみようと思います。

沸点は何かと調べる機会がありそうですが、融点を気にしていなかったために失敗した、ということもあったりしますよね。

知っておくとお得かもしれない?溶媒の融点をいくつか取り上げてみます。

ちなみにここに書いた数値は、以前の記事でも紹介したTCIから出されている「おもな有機溶剤の物性」という表から引用しています。

 

1. tert-ブチルアルコール (融点 25.6 °C)

ご存じの通り室温でも固体になってしまう、融点が高い有機溶媒代表(?)のtert-ブチルアルコールです。

室温が高い時は液体になっていることもありますが、大抵は固体で使う前に少し温めることになるかと思います。

2. DMSO (融点 18.5 °C)

こちらも比較的よく使われる溶媒です。室温で固体になることはあまりないですが(地域によるのかも?)、意外と融点は高いです。

氷水などで冷却すると当然ですが凍ってしまうので、使用する時は気をつけましょう。

 

3. ベンゼン (融点 5.5 °C)

ベンゼンの沸点や融点は普段あまり気にしないのではないでしょうか?

沸点は80.1 °Cで除去しやすく有機化合物をよく溶かすので、不安定な化合物をベンゼンに溶かして凍結し一時保存することもあります。

ただ凍結すれば大丈夫というわけではないですから、非常手段ではあります。やっぱり早めに次の工程に進みたいですね。

 

ここまでは融点がかなり高い溶媒を紹介しましたが、次は –78 °C に冷却すると凍ってしまう溶媒たちです。うっかりドライアイスで冷やさないように。

・アセトニトリル (融点 –43.8 °C) 逆にドライアイス/アセトニトリル浴で –40 °C 付近を保てます。

・エチレングリコール (融点 –12.6 °C) 不凍液に使われますが、過信は禁物です。

・DMF (融点 –60.4 °C)

・ピリジン (融点 –41.6 °C)

 

今回は溶媒の融点についてでした。溶媒のはなし3があるかはわかりませんが、今後も試薬の性質などを紹介していきたいと思います。

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