有機合成を基盤とした自由な天然物若手勉強会
3/2-3/3の土日に「有機合成を基盤とした自由な天然物若手勉強会」で発表してきました。場所は東大本郷キャンパスの化学本館。若手勉強会は今回初参加でした。
勉強会の趣旨は
若⼿の天然物化学者を中⼼に, 異分野の研究者も積極的に招き, 最近の研究成果を発表し活発なディスカッションおよび意⾒交換を⾏う。
本会は「勉強会」であるため, 細かな実験技術やテクニック, 裏話などを含めることで,より実践的な情報交換の場として活⽤する。
⾃由な発想で研究のアイデアに切り込み、新たな研究テーマや共同研究の種を創る。
口頭発表45分と多くの時間をもらえたので、普段話さないような研究のきっかけや学会ではまだ発表できないような、最近の研究成果を話してきました。近年は反応開発に注力していますが、元々は天然物の出なので多段階合成には興味があります。自分達の反応を取り入れた天然物合成は未だ実現できていませんが、現在の研究の軸である「結合開裂」をコンセプトとした合成研究を進めています。今回はその辺の話もさせてもらいました。質問・コメントをたくさん頂いたほか、類似化合物の物性に関する情報も教えてもらったり、実りある勉強会でした。ありがとうございました。
懇親会はねぎま 三ぞう。昨年もこの店で懇親会だったそうで、定番になりつつあるとかないとか。旧知の先生とも今まで話したことのなかった先生とも話せて良い会でした。二次会の店はどこだったか忘れました。ひたすらレモンサワーを飲んでた記憶しかないです。
とりまとめしてくださった世話人の先生方に感謝致します。楽しかったです。また参加させてください。
上原記念生命科学財団 贈呈式・記念パーティー
3/11に、大正製薬本社(上原記念ホール)において開催された上原賞・各種助成金贈呈式・記念パーティーに参加してきました。対面開催は4年ぶりとのことです。
ちなみに、上原賞は
生命科学、特に健康の増進、疾病の予防、および治療に関する以下の分野の研究
(A)領域 東洋医学、体力医学、社会医学、栄養学、薬学一般
(B)領域 基礎医学 (上記以外)
(C)領域 臨床医学 ( 〃 )
(D)領域 生命科学と他分野との融合(生体情報学、生体医工学、生体材料学など)
において、顕著な功績をあげ、引き続き活躍中であり、今後さらなる飛躍が期待される日本人研究者(但し、文化勲章受章者、文化功労者および日本学士院賞受賞者は対象から除く)
に贈られる生命科学分野における国内最高峰の賞の一つです。正賞は金脾、副賞は3000万円です。過去には山中伸弥先生、本庶佑先生、大村智先生といったノーベル賞受賞者の先生方の他、錚々たる先生方が受賞されています(これまでの上原賞受賞者)。共同研究で日頃お世話になっている胡桃坂先生も昨年度受賞者の一人です。
当日大正製薬本社の敷地に入るや否や、多くの方々が迎えてくださいました。会場の上原ホールは建物入り口のすぐ近く。収容人数は分かりませんが広いホールで、その最前列に座席が用意されていました。というのも、実は太田は種目代表者として壇上で贈呈書を受け取ることになっていました。席の後方にはこれまで受賞者の先生方や役員・評議員の方々がずらり。名札を見るだけで緊張します。大変厳かな雰囲気の贈呈式でした。
式は上原明理事長の御挨拶で始まりました。その後西田選考委員長より選考経過の説明、そして上原賞と助成金の贈呈でした。
助成金贈呈の際は、壇上で上原明理事長より贈呈書を頂きました。ちなみに登壇の際は、動線、一礼する位置、一歩進むタイミングなどなど全ての動作が決まっています。代表者は30分前に会場入りしてレクチャーを受けましたが、本番は間違えないように必死でした。
その後は岩坪威先生と西川博嘉先生による上原賞受賞講演。講演はYoutubeで配信されていますので、ぜひご覧ください。個人的には、アミロイドβペプチドの凝集に関する発見が、元有機化学者のLansbury先生によってなされたこと。そのin vitroでの挙動が、その後のアルツハイマー病研究の発端となった話が印象的でした。
宮園浩平先生の祝辞の後、記念パーティは柴崎先生の乾杯の御挨拶とともに始まりました。何人かの先生とは初めてお会いすることができ貴重な会でした。
本申請内容はこれまでのテーマとは少し方向性の異なる挑戦的なものですが、本助成を元に必ず発展させたいと思います。この度は採択して頂きありがとうございます。また、贈呈式開催にご尽力いただいた上原記念生命科学財団の方々にも感謝申し上げます。
2023年度第二回有機金属若手研究者の会
3/17に「2023年度第二回有機金属若手研究者の会」で講演しました。場所は2週間前と同じ東大本郷キャンパス。今回は工学部の建物でした。
有機金属若手研究者の会は、早稲田に来てから参加し始めたのですが、まさか自分が講演者として呼ばれるとは思ってもいませんでした。歴史ある本会で講演する機会を頂きありがとうございます。
1時間の講演は主にジルコノセン/可視光レドックス触媒と「無茶振り、大事です」という話を少し。講演後は多くの貴重な質問を頂きありがとうございました。野崎先生には講演後1対1でディスカッションして頂き、示唆に富むアドバイスを数多く頂きました。この場を借りて感謝申し上げます。
その後は懇親会。会場まで、西林研の杉山くん、大河内くん、宮崎くんの三人が案内してくれました。話していると彼らの研究への熱意やモチベーションが伝わってきました。1ヶ月連続勤務して、博士進学も視野に入れているとのことで、そういう学生にどんどん活躍してほしいなと思います。また学会等でお会いましょう。懇親会はなんと野崎先生も途中参加され、その際は会場が湧いたと記憶しています。その後、二次会。次の日から年会なのでここでお開きでした。
改めて若手研究者の会の幹事をしてくださった楽満先生、杉野目先生、学生の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
若い世代の特別講演
日本化学会の最終日3/21に若い世代の特別講演の機会を頂き、講演してきました。自身の目標の一つとしていたので、受賞が決まったときは本当に嬉しかったです。春季年会の運営、開催にご尽力いただいた方々に御礼申し上げます。そして、最終日午後にもかかわらず来聴いただいた皆様、座長を勤めて頂いた阪大の西本先生にはもう感謝しかありません。話した内容は学生達の日々の努力の賜物であり、これまで共に成果を作り上げてきた学生達に感謝の意を述べたいと思います。
という訳で久々の月3講演でした。自身の実力不足を痛感する場面も多々ありましたが、研究成果を出して今度は違う内容で話せるよう、また日々頑張ろうと思います。
[追記]上原記念生命科学財団事務局より懇親会の写真を頂きましたので追加しました。ありがとうございます。最新記事 by 太田英介 (全て見る)
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